【wam緊急ミニ企画展】徹底検証! 読売『慰安婦』報道

記事 1~5


フィリピン好きがいたのかも?

被害者や支援者の写真を掲載するなど、比較的、記事の扱いが大きいのがフィリピンです。
1では、裁判提訴前に支援者のインタビューを写真つきで掲載し、「今、大切なのは性的に虐待された女性たちが悪いのではなく、した側に責任があることを広く社会に知らせることです」とのコメントとともに東京の支援団体の電話番号も紹介しています。提訴を報じる記事でも東京地裁に入る被害者の写真を掲載2、また原告の陳述ではアモニタ・バラハディアさんの「14歳の時、日本兵にルソン島の駐屯地に連行され、1週間後に逃げ出すまで、何度も乱暴され、抵抗すると銃などで殴られたという」4との証言も写真とともに報じています。

15では、地裁判決の要旨に大きく紙面を割いています。そして「今回の訴訟の原告となったフィリピン人女性らは、いわゆる「従軍慰安婦」というイメージとは程遠い。だれ一人、報酬は受け取っておらず、民間業者が募集などに介する余地もなかった。彼女らの証言から浮かび上がるのは、ただ無理やりに拉致され、暴行を受けたという被害実態だ」15と解説。読売新聞の「従軍慰安婦」のイメージが偏っていることがわかります。読売新聞で韓国の被害証言を引用する際に、「訴えによると」という枕言葉がつき、証言をそのまま記載しない事例が多々ありますが、フィリピンに関しては、10の記事でもヘンソンさんの被害について、「日本軍に拘束、監禁され、ゲリラに救出されるまでの9カ月間をパンパンガ州アンヘレス郊外の慰安所で慰安婦として過ごした」と事実をそのまま紹介しています。戦後補償や戦時性暴力を伝える記事814でもフィリピン「慰安婦」被害者の写真が大きく使われています。


記事抜粋

今、大切なのは性的に虐待された女性たちが悪いのではなく、した側に責任があることを広く社会に知らせることです




記事抜粋

14歳の時、日本兵にルソン島の駐屯地に連行され、1週間後に逃げ出すまで、何度も乱暴され、抵抗すると銃などで殴られたという


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記事 6~10










記事抜粋

日本軍に拘束、監禁され、ゲリラに救出されるまでの9カ月間をパンパンガ州アンヘレス郊外の慰安所で慰安婦として過ごした


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記事 11~15


中国と台湾は少なめ

フィリピンと同じく占領地で、残虐な性暴力にさらされた中国の女性たちですが、被害実態を伝える独自取材は見当たりません。写真もなく、裁判の傍聴記事が中心です。植民地・台湾になると記事はさらに小さくニュース速報的なものばかり。
ところが2003年、次々と「慰安婦」裁判が最高裁で原告敗訴になり、読売新聞の“産経新聞化”が目立っていく中にも、まっとうな記事を発見しました。中国に出征した元兵士が中国人「慰安婦」裁判の証言台に立ち、「戦争は人間性を奪ってしまう。私たちが中国でやってきたことを日本の皆さんに知ってもらい、戦争をしない国にしてもらうため、あえて生き恥をさらすことにした」18)と、涙ながらに加害体験を語った、と伝えています。







記事抜粋

今回の訴訟の原告となったフィリピン人女性らは、いわゆる「従軍慰安婦」というイメージとは程遠い。だれ一人、報酬は受け取っておらず、民間業者が募集などに介する余地もなかった。彼女らの証言から浮かび上がるのは、ただ無理やりに拉致され、暴行を受けたという被害実態だ


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記事 16~20






記事抜粋

戦争は人間性を奪ってしまう。私たちが中国でやってきたことを日本の皆さんに知ってもらい、戦争をしない国にしてもらうため、あえて生き恥をさらすことにした






展示パネル 7
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記事 21~23