資料の詳細

出典種別	兵士の回想録等
現在の地域情報	パゴー管区　ピイ県　ピイ郡区
資料にある地域情報	プローム
慰安所があった時期
記載内容	プローム県の県庁所在地であるプロームが最前線兵站基地となり、そこからイラワジ河を渡って、陸路アキャブに兵隊や食糧が輸送された。自分はプローム兵站の勤務となった。・・・此処から先は所謂第一線なので、附近には例の慰安所がかなり沢山設けられていた。慰安婦については別章でのべたが、プローム慰安所は前線慰安所としてラングーンとは違った趣があるので、再び触れてみたい。市の一画にあった大きなイギリス人や、支那人の家の1階、2階の部屋を細かに区切って、その小さな仕切りの中に慰安婦が1人ずつ働らいていた。彼女たちの出身国は様々で、広東出身、朝鮮出身、内地出身……といろいろ変わった人種の人が来ていて、それらが各々1グループとなって、1人の主人のような者が率いていた。宣撫政策上かビルマ人の慰安婦など1人もいなかった。グループの人数も各種各様で多いグループは30人、40人であり、少いグループでも6人か7人いた。そのグループが割り当てられた家に陣取って、来る部隊、来る部隊の兵隊を客とするもので、男の精液を絞りとることが仕事である。一応内地の開放前の遊郭と同じであるが、もっと端的でむき出しな感じである。そこには色気とか情緒というようなものは殆んどない。
証言者	白鳥隆壽
証言者属性	日本軍兵士
部隊名
資料タイトル	シッタン河に沈む－ビルマ敗走記－
著者、公文書発信者など	白鳥隆壽
公文書宛先
発行日	1962.5.5
発行所	私家版（東京都杉並区）
ページ	86-88
出典備考
備考	プロームは、ヤンゴンの北方、イラワジ河東岸にある、現在のピエ（ピイ）である。