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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報パゴー管区  ターラーワディー県 レパダン郡区
資料にある地域情報レパダン
慰安所があった時期未記載
記載内容夕食後一服していると、下のほうから黙々と一団がやって来る。軍服は着ているが痩せたためかブクブクの者が多く、銃も剣もないが中には背嚢を負ったり、手提袋だけ持った者で、兵隊にしては一寸異様な風体である。日暮前でもあり我々の直ぐ隣まで来て止まった。途端にみんな横になってしまった。髪は短く刈っているが色は白く正しく女である。日本にも女の兵隊が居たのであろうか。その内の班長らしき1人が、我々は朝鮮から志望して来た従軍慰安婦で、レパダンから15名で軍と共に山に入ったが、疲労困憊と病気のため途中で2名が死亡、現在13名だという。兵隊でも苦労している難行軍を、よくもここまで来たものだ。またこれから先どうするのだろうか、過酷な戦争の裏面での何とも云い難い悲劇である。4~5日水がなくて生米だけ食べていると云う。水は50米下の谷にあると教えてやったが、薄暗くなっても一向に炊飯しようちしない。暫くしてさっきの女が、ご覧の通りみんな疲れて動けないので、大変ご迷惑でしょうがご飯を少し頂けないだろうかと、手を合せて頼んでいる。痩せこけた頬や手足は生きた人間とは思えない。余りに可哀相だから少しづつ供出してやったらと班長から相談があった。
証言者宍戸良
証言者属性日本軍兵士
部隊名工兵第55連隊
資料タイトル幻の特別戦闘隊の最後
著者、公文書発信者など宍戸良
公文書宛先
発行日1986.7.10
発行所私家版
ページ70-71
出典備考著者略歴に「昭和20年5月現地召集にて工兵第55聯隊入隊」とある。三井物産に入社後、ビルマで勤務していたが、1945年に現地召集された。撤退時にレバダンから来た慰安婦に会ったが、慰安所開設の時期は不明。
備考 著者略歴に「昭和20年5月現地召集にて工兵第55聯隊入隊」とある。三井物産に入社後、ビルマで勤務していたが、1945年に現地召集された。
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