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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報ヤンゴン管区 ヤンゴン西部県 ダゴン郡区
資料にある地域情報ラングーン
慰安所があった時期
記載内容また偕行社とは別に、九州の熊本から来たという粋香園という料亭があった。ビルマのように厳しい戦局下で、こんな荷物はない方がよいと思ったが、方面軍ではどうしたことか、作戦課長直轄の聖域であった。その門前にはいつも数十台の車が並び、苛烈な戦局をよそに繁盛をきわめ、前線将校の怨嗟の的でもあった。ある夜、自動車廠が爆撃を受け、私は現場に急行して後始末を終わり、帰途、粋香園の前を通ったとき、いつものようにたくさんの車が並んでいた。こんなところで爆撃にあって討ち死にすれば、末代までも恥を残すのにと思いながら宿舎に帰ったら、途端に電話がかかった。受話器を取ると、某課長である。「粋香園に爆弾が落ち、防空壕が崩れて芸者数名が負傷したから、すぐに軍医をよこしてくれ」というのである。
証言者後勝
証言者属性ビルマ方面軍参謀。本部第二課/作戦課
部隊名ビルマ方面軍参謀本部
資料タイトルビルマ戦記 方面軍参謀 悲劇の回想
著者、公文書発信者など後勝
公文書宛先
発行日1991.7.6
発行所光人社
ページ175
出典備考
備考 ラングーンはビルマ南部にある。現在の地図ではヤンゴンである。/参考資料:『ビルマ(ミャンマー)に残る性暴力の傷跡』(「従軍慰安婦」問題を考える女性ネットワーク編1998.1)の表紙に「将校クラブ「翠香園」」の写真が掲載され、「現在は退役軍人のための施設となっている」とのキャプションがつけられている。
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