出典種別 | 兵士の回想録等 |
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現在の地域情報 | モン州 タトン県 ビーリン郡区 |
資料にある地域情報 | ビリン |
慰安所があった時期 | |
記載内容 | 本日はここビリンにとまることになった。われわれ敗走の部隊を阻んだのは、菊師団の丸山大佐だった。兵の話によると、彼は龍の小部隊を率いる隊長の少将に責任を負わせ、置き去りにして、戦線より逃げ出した人だそうだ。偉い奴に捕まったものだ。・・・夜明け前、兵が見習士官集合を伝えに来た。「見習士官は来て下さい」というので、仕方なくついて行くと、ビリン河を見下ろす市場のすぐ前にある大きな建物に案内された。チーク建ての立派な建築だ。部屋は2,30畳敷ぐらいある。上ってみると、中に日本ピー5,6人、将校兵7,8人がいた。部屋は大きいが、ガランとして何もない部屋が一つだけ。床はチークの板間だ。今のうちに寝ておかなねればと、さっそく横になったが、ピーさんが寝たり起きたり、がさがさして、さっぱり寝つかれない。兵も寝にくいのか、やはり寝たり起きたりしている。ペグーにいた日本ピーで、例の中年のピー、虫垂炎の手術をした人、自分のことを嫌いといった者もいた。みんなここまで無事逃げ延びて来たらしい。夜明けとともにみんな起きる。・・・道に出ると、中年のピーさんが私に話しかけた。「私たちは敵機が来ないうちに出発しますが、貴方もくれぐれも身体を大事にして下さい」と、しみじみと話していた。彼女たちはここから泰緬国境を越えてタイに行くのだそうだ。 |
証言者 | 三島四郎 |
証言者属性 | 日本軍兵士 |
部隊名 | 第49師団第四野戦病院 |
資料タイトル | ビルマ軍医戦記-地獄の戦場 狼兵団の闘い |
著者、公文書発信者など | 三島四郎 |
公文書宛先 | |
発行日 | 2005.4.11 |
発行所 | 光人社 |
ページ | 275-276 |
出典備考 | 本資料は光人社NF文庫版。単行本は1998.7『ビルマ戦線ピカピカ軍医メモ』元就出版刊。 |
備考 |
撤退途中のこと。慰安所に関する詳細不明。 ※日本軍慰安所マップの地点としては反映させていない。
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