資料の詳細

出典種別	被害証言
現在の地域情報	ビンズオン省　トゥーダウモト市
資料にある地域情報	サイゴン郊外のツドム飛行場附近
慰安所があった時期	1943年6月
記載内容	やっと碇をおろしたのは、仏領印度支那（ベトナム）のサイゴン港だった。・・・昭和18年6月15日であった。兵隊たちのために用意された兵舎はそのサイゴンの街ではなかった。郊外のツドム飛行場の格納庫と、飛行場大隊用兵舎だった。まわりは鉄条網がはられていたが、静かな、どこからも敵の攻撃してくる心配のない緑の森に囲まれている所だった。・・・慶子たちは飛行場はずれの高射砲部隊が使っていた小兵舎へ入れられた。・・・兵隊の補充はあったが、”従軍慰安婦”の補充はなかった。「上から”不足したる場合は現地において新規補充せよ”と言われたらしい。現地でビルマ女を集めて補充しろと言うのばい。そのための金は聯隊経理が出すと言うとだけど、集める責任者は”お前だ”とワシに言うとばい」出動準備でごったがえす聯隊本部からもどってきた石橋は言っていた。
証言者	慶子
証言者属性	日本人被害者
部隊名
資料タイトル	従軍慰安婦・慶子
著者、公文書発信者など	千田夏光
公文書宛先
発行日	1981.11.30
発行所	光文社
ページ	238
出典備考
備考	注：ある外邦図には、サイゴンの北方に「THU DAU MOT」という町があり、赤い飛行機のマークが付されている。他の外邦図では同所は「チュダウモ」との読みが付してあるが、ここが本資料の「ツドム」であろう。なお、グーグルマップの読みは「トゥーダウモト」である。