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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報湖北省 咸寧市 崇陽県 桂花樹
資料にある地域情報桂花樹
慰安所があった時期1940年1月31日
記載内容31日 曇 1月も今日で終わる。・・・浅田少尉は世事に通じた下士官上がりの将校で、戦いも巧妙だが平時もおもしろい。中隊の主力が警備している桂花樹は、他の部隊はいないので兵数は100人足らずだ。そこでどう話をつけたのかしらないが、朝鮮出身の売春婦を数人連れて来て空いた民家に住まわせて営業を始めさせた。もう2ヶ月近くになるだろう。普通中隊ぐらいの単位ではそうしたことはないが、この山中に来るものも来るものだし、それを来させるものも大したものだ。
2日 曇 昨夜で雪が3寸ばかり積もった。珍しい大雪である。雪中の行軍で、桂花樹に別れをつげた。昨年10月末にここに来た。清らかな谷川の水、年末の敵の包囲、売春婦の宿舎等は桂花樹での忘れられないものである。
証言者福原美保治
証言者属性日本軍兵士
部隊名岡山歩兵第10連隊
資料タイトル長江の記
著者、公文書発信者など福原美保治
公文書宛先
発行日1984.4.15
発行所美作出版社
ページ286-287
出典備考崇陽県10万分の1の地図に、崇陽県城の西方に「桂花樹」がある。現地図にも同所に「桂花樹」がある。証言者等の部隊は桂花樹から羊楼峝に移駐した。岳州50万分の1の地図に、岳州から蒲圻、咸寧を経て武昌に延びる鉄道が描かれていて、蒲圻の岳州寄りに羊楼司、羊楼峒がある。証言者らの移駐先の羊楼峝はこの付近と考えられる。桂花樹の西方である。
備考 テキサス大学図書館公開の中国地図・修水(シリーズL500、1954~)に「崇陽」がある。崇陽の西方は別の地図・岳陽だが、岳陽の地図には「桂花樹」は見えず。現在の地図で「桂花樹」は「崇陽県桂花樹」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・修水及び岳陽は次を参照のこと。
http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nh50-9.jpg
http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nh49-12.jpg
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