資料の詳細

出典種別	兵士の回想録等
現在の地域情報	江西省　九江市
資料にある地域情報	九江
慰安所があった時期	1939年
記載内容	「自分が瑞昌に勤務して居った時風呂焚専任の苦力が一人おった。年は25,6歳で、体格上位の部で好青年、敬礼、態度から判断して普通一般の苦力でないことが直ぐ判った。・・・私が瑞昌を引き上げて九江に帰へる時そいつが是非とも九江へ連れて行って呉れとしきりに頼むだ。瑞昌で放せば何処へ引張られて行くやら又生命の保障さへ判らないのである。そこで可哀想に思はれたので九江へ連れて行って或慰安所の下働きに住み込ました。そこで3ヶ月真面目に働いておったが彼にも負けじ魂があって、慰安所なんかに働くのを潔しとせず髭の大人（私のこと）の所へやって呉れと言ひ出し折しも自分の方の某下士官、九江へ連絡に行ったのを見付け、是非とも連れて行って呉れとせがまれたので其の下士官に伴はれて遠い遠い此処までやって来た。・・・北支と中支の父子の処にこうした支那人が一人宛使はれておって唯々諾々と立ち働いておる。年齢こそ違ふが共に慰安所なんかと、嫌って、そこを飛び出し、遠く離れておる倅の位置と、私の位置へ恰も彼等二人が相談でもして別々やって来て、身の振り方を頼んだかの如く思はれる様なよく似た点が有るのは偶然かも知れぬが不思議な程よく似ておる。
証言者	泉順作
証言者属性	日本軍兵士
部隊名
資料タイトル	父子二代　大陸轉戦日誌
著者、公文書発信者など	泉順作、泉祐順
公文書宛先
発行日	1999.7.30
発行所	十月社
ページ	101-102
出典備考	泉順作が父、泉祐順が息子で、ともに中国戦線に従軍。a-1656の続き。証言者は九江にいて、中国人も「九江へ連れて行って或慰安所の下働きに」住み込ませたというから九江にいると思われるが、同じ九江でも離れていたのであろう。詳細な位置は不明。
備考	テキサス大学図書館公開の中国地図・九江（シリーズＬ500、1954～）に「九江」がある。地図の上端中央左寄り「0-8」にある。現在の地図で同所は「九江市」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・九江は次を参照のこと。 http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nh50-10.jpg