出典種別 | 兵士の回想録等 |
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現在の地域情報 | 広東省 汕頭市 |
資料にある地域情報 | 汕頭 |
慰安所があった時期 | 1939年 |
記載内容 | 上陸第一歩の家を吾々は汕頭荷物集積所と名ずけた。・・・集積所を管理する蹄鉄の下士官が知っていた。ここは医者の家であった。此の正面は5階建のビルである。・・・彫刻された看板には“汕頭大平酒楼”とあった。そのビルの右隣り3軒目が台湾銀行汕頭支店である。日の丸の旗が入口高く立てられてあった。2,3日するうちに前のビルは日本軍の接収する処となった。将校集会所らしく多数の将校達が出入りしはじめた。それと共に女が集ってきた。占領後間もないのに内地の女から朝鮮の女がいるのには驚いた。夜半かすかに砲声を聞いた。ボヤボヤしているのは自分だけの様に思われてくる。・・・或る日の事である。・・・“オイ大久保、えらいこっちゃ、ウームわしやもういけんわ”2階から忍び足で岡島1等兵がおりてくると手真似で私を誘った。・・・彼について2階に上ると群家、斎藤、それと寺下1等兵が窓際に身を低め、前の太平酒楼をにらみつけている。・・・太平酒楼の2階はこっちの2階より少し低くなっている。すばらしい景色が見られたのである。・・・慰安婦の病気検診であった。・・・ 汕頭には大分前から慰安所が開設されていた。悪童連中はもう大分馴染が出来ているらしい。・・・ |
証言者 | 仁木靖武 |
証言者属性 | 日本軍兵士 |
部隊名 | 独立歩兵第70大隊 |
資料タイトル | 戦塵 |
著者、公文書発信者など | 仁木靖武 |
公文書宛先 | |
発行日 | 1981.9.25 |
発行所 | 新風書房 |
ページ | 177-180, 204 |
出典備考 | |
備考 |
テキサス大学図書館公開の中国地図・SHAN-T'OU(シリーズL500、1954~)に「汕頭」がある。地図の右側「6-8」にある。現在の地図で同所は「汕頭市」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・SHAN-T'OUは次を参照のこと。 http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nf50-2.jpg |