出典種別 | その他 |
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現在の地域情報 | 海南省 海口市 |
資料にある地域情報 | 海口 |
慰安所があった時期 | 1939年4月 |
記載内容 | 台拓が田村組に請け負わせて海口市に作らせた海軍慰安所の総面積は307.5坪、工事費用は3万9830円92銭であった。しかし、1万円余り相当の建築材料を台拓から強制徴収し、勝手に田村組に転売して利益を得たうえ、捻出不可能として台拓に工事費用を未払いのまま踏み倒したのであった。その結果、台拓は海軍慰安所を無料で海軍に贈呈する結果となり、さらに慰安所経営者への援助を台湾総督府から命じられた。台北の「花月」料理店店主の奥田甚三郎、福井米三郎はこうして台拓から提供された資金によっていち早く海口でも料理店「花月」(海軍慰安所)の営業を始めたのである。 国策会社の経営方針は国策に沿ったものであったのは当然のことだが、1939年4月1日、台拓は日本軍の指示により奥田と福井に1万円を貸し付けている。4月4日、木原円次台湾総督府官房調査課長から、高山三平台拓理事に台北で海南島へ派遣する芸妓10人、芸妓兼娼妓30人、娼妓50人の計90名を募集するよう命令が下った。突然の指示だったため、台拓は90名の特殊婦人が集められず、奥田、福井に慰安婦の募集を依頼するとともに、海軍慰安所の経営実務を委託した。 |
証言者 | |
証言者属性 | |
部隊名 | |
資料タイトル | 台湾総督府と慰安婦 |
著者、公文書発信者など | 朱徳蘭 |
公文書宛先 | |
発行日 | 2005.11.10 |
発行所 | 明石書店 |
ページ | 124-132 |
出典備考 | 昭和14年4月15日調第367号、「海南島料理店営業貸付の件」、台拓文書第2496号、『建築事業』昭和14年~15年 |
備考 |
テキサス大学図書館公開の中国地図・HAI-K'ANG(シリーズL500、1954~)に「海口」がある。地図の下端中央右寄りにある。現在の地図で同所は「海口市」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・HAI-K'ANGは次を参照のこと。 http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nf49-14.jpg |