出典種別 | 被害証言
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現在の地域情報 | ジャカルタ首都特別州 |
資料にある地域情報 | バタビアか |
慰安所があった時期 | 1944年6月 |
記載内容 | イェニーは自分の体験を手短にまとめた手紙を書いてPICNに連絡してきた。「私のことを秘密にしておく必要はありません。この日本人たちが私に対してしでかしたことを世界中の人が知っても私は構いません」・・・彼女の手紙から、日本人に対するはげしい怒りが読み取れる。・・・1944年6月のある日のこと、当時16歳になっていたイェニーは日本兵数人に誘拐された。その日、彼女はいろいろな品物を売るため街に出ていた。その帰宅途中、とつぜん車が彼女の横に止まり、なかから飛び出した2人の日本兵によって彼女は車に押し込まれ、しっかりと押さえつけられた。車には兵士がほかにもう2人乗っていた。車は町外れまで走り、とある建物のところで停まった。そこで彼女は車から引きずり降ろされ、建物のなかへ連れ込まれた。・・・ひどく顔を殴られ、腹を踏みつけられ、最後には床に転がされ、着ているものを全部脱がされた。壁には予め用意してあったらしい十字形の材木が立てかけてあった。男たちはそれを床に立てると、イェニーの手足をそれに縛りつけ、彼女はまったく身動きできなくなった。兵士たちは順番に彼女を犯したが、1人がやっていると、他の3人はそばに立って酒を飲みながらにやにや笑っていた。ほどなく、ぐてんぐてんに酔っぱらった兵士たちは棒で彼女を殴り出した。痛さのためイェニーは気を失った。・・・彼らはたまに外へ出ていったが、すぐにまた戻ってきて同じことを始めるのだった。 |
証言者 | イェニー |
証言者属性 | オランダ系被害者 |
部隊名 | |
資料タイトル | 折られた花 日本軍「慰安婦」とされたオランダ人女性たちの声 |
著者、公文書発信者など | マルゲリート・ハマー |
公文書宛先 | |
発行日 | 2013.11.15 |
発行所 | 新教出版社 |
ページ | 193-142 |
出典備考 | 注:イェニーの父はバタビアの事務所の職員で、戦争が始まるとオランダ王国軍に入隊した。母は子供らを連れて実家に戻った。苦しい生活の中で、生き延びるために金目の物を売って生活していた。後に母が語ったところによると、イェニーが不在だった期間は3日間だったという。母の実家がどこか不明だが、バタビアであろうか。 |
備考 |
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