記載内容 | 1944年2月のある日のこと、抑留所の上の人から、17歳から28歳までの未婚女性は整列するようにとの命令が出た。それから恥ずべき見せしめが行われ、一団の日本兵からみなひとりずつ頭のてっぺんから爪先までじろじろ見られ、検査され、それが済むと各自部屋へ戻らされた。・・・少数の者は帰され、エルナを含む10人が後に残され、身の回り品をまとめるよう命じられた。これから煙草製造会社で働くんだ、食事もぐっと良くなると言われたが、だれひとりとして信用しなかった。・・・少女たちはトラックでスマランへ連れていかれた。とある大きい建物の前にトラックは停まった。少女たちはその建物に押し込まれたが、そこにはもっと多くの少女や若い女性たちがいた。・・・エルナは8人の少女たちとともに大きい家をあてがわれた。その家には大小の部屋がいくつかあった。・・・エルナは戸の内側に日本語でなにか書かれた紙が貼りつけてあるのに気づいた。そこに書かれていたのは売春宿の客用の使用規則だということが後日わかった。・・・兵士たちは彼女の嘆きなどに耳も貸さず、彼女を犯した。彼が済むと、次また次と客が現れ、果てしなかった。エルナたちが連れ込まれた建物は、日本軍の下士官と兵士専用の売春宿だったのだ。 |