証言,公文書等,様々な文書を徹底調査

資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報パゴー管区 パゴー県 地名特定不可能
資料にある地域情報ペグー山中 ピュ-河
慰安所があった時期
記載内容絶えて久しい女性の声を、人里を2百キロも離れたペグー山中で聞こうとは、私達は驚いて、筏を作る手を止めて対岸の声のする方を眺めていた。声は女性であったが、服装は全員が軍服を着ていた。・・・彼女等は、肩に雑嚢を掛け、小さな荷物を首に巻き付け、頭に載せている者も何人かいた。彼女等は、2人、3人が手をつないで河に入り、賑やかに喋りながら渡河をはじめた。・・・女性は総員11,2名で、次々と流れに入っていた。・・・転がった2人は下流にどんどん流されていった。後に続いていた女達が一斉に「アイゴー、アイゴー」と泣き出した。流された2人は、百メートルほど下流の浅瀬で立ち上がっていた。立ち上がった2人を見て、後続の女性達は泣きやんだが、今度は流されていた2人が、声を限りの大声で「アイゴー、アイゴー」と泣き喚きだした。・・・彼女達は、韓国人慰安婦であったのだ。流されかけた2人は、荷物を全部流失していた。流されかけた2人は、自分の肉体で稼いだ虎の子の軍票を、ピュー河の激流に流してしまったのである。一部始終を見てたい私達にも、慰めてやる言葉もなかった。
証言者高橋康明
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトルビルマ戦線体験記 輓馬砲兵と戦車の死闘
著者、公文書発信者など高橋康明
公文書宛先
発行日1989.3.2
発行所私家版(倉敷市)
ページ310
出典備考山の中を撤退中の出来事。場所は、ペグー山中の、シッタン河支流のピュ-河でのこと。/香川県ビルマ会『ビルマの夕映え 最終編』1990.8.15の394pに同じ体験が掲載されている。
備考 山の中を撤退中の出来事。慰安所に関する詳細不明。/香川県ビルマ会『ビルマの夕映え 最終編』1990.8.15のp394に同じ体験が掲載されている。
※日本軍慰安所マップの地点としては反映させていない。
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