出典種別 | 兵士の回想録等 |
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現在の地域情報 | シャン州 タウンジー県 カロー郡区 |
資料にある地域情報 | カロー付近山中 |
慰安所があった時期 | |
記載内容 | 充分な休息をとる余裕もなく、また歩かねばならない。平坦な街道を歩くこともならず、カローの町方向に向かってまたジャングルに入る。・・・暫く歩いて次は牛車の列に追いつく、どこの部隊かと近寄って驚かされた。牛車の上に身綺麗な服装をした将校が乗っていた。ただそれだけならなんてこともないが、一緒に幾人かの女達が乗っていて訳のわからぬ言葉で声高に喋りまくっていた。それは慰安婦なんだろう。そして将校はその女達を連れまわす司令部の奴か、そう思うと血が逆流して、ずり落としてぶん殴ってやりたい、そんな衝動が走る。俺達が食う物さえろくになくジャングルをさまよい歩いていたのになんてことだ。・・・街道の向う側に小さな流れが見えたので川筋でも探して見るつもりで足を運ぶと、いきなり俺を呼ぶ声がする。振り向くと岩の間から平軍曹が顔を出し「温泉のようだから入って見ろよ」そう言いながら素っ裸で出てきた。・・・こんな所に温泉が……と思いながら天の恵とばかり入って見る。・・・やがて空き腹をかかえて出発、カローの町へたどり着いた。この町は温泉町で松並木に沿って別荘風の建物が目立ち湖もあるそうで、さしずめ内地なら長野県の軽井沢といった所か。 |
証言者 | 田中義明 |
証言者属性 | 日本軍兵士 |
部隊名 | |
資料タイトル | 聖戦のもとに |
著者、公文書発信者など | 田中義明 |
公文書宛先 | |
発行日 | 1994.10.30 |
発行所 | 私家版 |
ページ | 215-216 |
出典備考 | 撤退の途中のようだ。慰安婦が牛車に乗っていたのを目撃したが、慰安所があったという証言ではない。慰安所としてカウントしないこととした。 |
備考 |
撤退の途中に慰安婦が牛車に乗っていたのを目撃。慰安所に関する詳細不明。 ※日本軍慰安所マップの地点としては反映させていない。
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