記載内容 | 日本軍を殲滅し、我が軍が戦場を片付けていた時、西門城壁の土地の穴に3人の女性を発見した。年齢は20才前後、容姿端麗、髪の毛が乱れており、彼女たちはまるで弓を見ただけで逃げ出す鳥のようにたいそう驚き怯え、銃殺されるのを怖がっていた。詳しい様子を尋ねると、彼女たちは元々台湾の同胞であり、日本軍によって強制的に軍妓にされた女性たちだということだった。「軍妓院」にいたのはこの3人だけではなかった。筆者が騰衝城内に入り、戦闘が終わった後に城内を回っていた時、人間が燻る臭気がたちこめ、あちこちに死体が転がっており、土洞に大きな穴があって、そこには20以上の死体があった。化粧していたのだろう。口紅を塗っており、流行の服を着て、胸が半分見えるような半裸の状態だった。全て軍妓の死体で、穴の中に散乱していた。彼女たちの体に銃痕はなく、ただ、左右のこめかみ銃で打ち込まれた穴が開いていた。左から撃たれた一発の銃弾が右に貫通し、命がたたれたのである。これは日本軍は全滅する最後の日に脱出・突破を決意した時、軍妓の命を助けようとはせず一人ずつその場で銃殺し、慌てて穴の中に遺棄したものの、土をかぶせる余裕もなかったのだろう。 |