出典種別 | 兵士の回想録等
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現在の地域情報 | 黒龍江省 黒河市 愛輝区 |
資料にある地域情報 | 璦琿駅付近 |
慰安所があった時期 | 1942年10月末 |
記載内容 | 10月末になって守備隊(612部隊)会報で、璦琿駅付近に、歩兵、輜重兵の部隊と守備隊に専属の慰安所が設置されたという知らせが載る。料金は2円50銭~3円と、班内の三年兵が教えてくれる。・・・東京出身の小松三年兵と一緒に外出して、慰安所を見物に行く。兵舎から歩いて2時間はかかる。璦琿駅から北へ20分、野原の中に4軒が建っている。・・・慰安婦は1軒に5~8名程で、合計でも25、6名。慰安婦1人で約30名から40名の兵を引き受けることになる。朝鮮人が主で、皆若く、18歳から25歳くらいまでである。当時の兵隊の呼び方では、朝鮮人は朝鮮ピー、満州人は満ピー、ロシア人はロスピーということだった。・・・璦琿駅の近くには映画館ができ、慰安所ができ、いきおい外出者が多くなる。その外出者の風紀取締のため、各隊から将校1名、兵2名の巡察が出る。 |
証言者 | 米沢音松 |
証言者属性 | 日本軍兵士 |
部隊名 | 612部隊・璦琿第6国境守備隊砲兵隊第3中隊 |
資料タイトル | 米沢音松自伝 我が兵隊物語・抑留物語ー満州からシベリア・中央アジアまでー |
著者、公文書発信者など | 米沢音松 |
公文書宛先 | |
発行日 | 1999.7.10 |
発行所 | 私家版(杉並区) |
ページ | 82, 83 |
出典備考 | |
備考 |
『満州帝国分省地図』にアムール河のすぐ西の黒河街南に「愛琿」があり、その南西方向の鉄道(北黒線)に「愛琿」駅がある。前者が古くからの「愛琿」、後者が駅としての「愛琿」である。この後者の「愛琿」駅を中心に日本人街が発達し、ここが「新璦琿」と呼ばれた。現在の地図の黒竜江省北部、アムール河の西岸沿いに黒河市がある。新璦琿は旧日本軍が命名した地域であり、現在の中国の行政区画ではとられていない。ここでは上位の行政区画である愛輝区でとった。旧満州の地図と現在の地図で位置関係をみると、当時の璦琿駅は現在の「西崗子鎮」と推定される。
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