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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報黒龍江省 斉斉哈爾市
資料にある地域情報東北 チチハル
慰安所があった時期
記載内容チチハル市には、軍専属の慰安所が3ヵ所あった。2ヵ所は朝鮮人女性で、残りが日本人女性だった。兵たちは、外出となると、この慰安所の前に列をつくった。彼女たちは、1日に2,30人もの兵を、多い時は50人近くを相手にしていた。夜になると将校の番だった。あまりの激務に、病気になる女性も少なくなかったが、性病以外では、ほとんど休みを与えられないのが実態だった。軍は、皇軍の兵の間で病気がはびこるのを恐れ、性病には神経をつかった。毎月1回、検梅と称して軍医が、彼女たちを診察した。この場に、憲兵も立ち会った。だから、この世界について土屋は詳しい。それはともかく、彼女たちは、病気で廃人同様になるまで働かされていた。自殺者もあった。当時、日本国内の遊廓に身を沈めた女性たちと同じように、満州での彼女たちも、貧しさゆえに売られた農村出身者が多かった。国内で売られ、さらに満州に転売された女性もいた。朝鮮出身の彼女たちも、女衒の手で売られてきていた。
証言者土屋芳雄
証言者属性憲兵隊
部隊名
資料タイトル聞き書き ある憲兵の記録
著者、公文書発信者など朝日新聞山形支局
公文書宛先
発行日1985.7.10
発行所朝日新聞社
ページ117-118
出典備考
備考 現在の地図の黒竜江省の西端に斉斉哈爾市(チチハル市)がある。
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