出典種別 | 被害証言 |
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現在の地域情報 | 吉林省 白城市 |
資料にある地域情報 | 白城子 |
慰安所があった時期 | 1945年 |
記載内容 | 1937年、日中全面戦争になった年、徳順さんはまだ16歳の娘だった。ある日区長がやってきて、「美味しいものが食べられ、いい着物が着られるところに連れていってやるが、行かないか」と誘いをかけてきた。貧しい暮らしで、家計を助けるために8歳のときから子守りに出されていた徳順さんにとって、それはまるで夢のような話だった。どんな仕事につくのかも知らぬままに、ただ区長の話を信じてついていった。・・・ 1945年になり、私は部隊と一緒に白城子へ連れていかれました。まもなくそこで敗戦になったのです。軍人は兵営に火をつけて燃やし、私たちは何も知らされないまま置き去りにされました。・・・「あのときの傷です」細い足の膝から腿にかけて、いくつもの丸いケロイドが点在していた。たばこの火を押しつけられたときに火傷を負った傷跡だった。その両膝は、骨が飛び出している。「軍人は、膝にビンを挟んで正座させ、その足を何度も殴ったのです。何度も殴られ、骨折して骨が飛び出してしまいました。十分な手当てなんてしてもらえなかったから、そのまま骨が固まってしまったのです……私の美しいはずの青春は、二度と帰らない。今でも私はあのときの話をすると、髪が逆立つのです。しかし、私は私の体験を話さなくては死ねません。これまで話したことはありませんでしたが、ようやく勇気を出して話そうという気持ちになれたんです。過去をはっきりさせるために」 |
証言者 | 金徳順 |
証言者属性 | 朝鮮人被害者 |
部隊名 | |
資料タイトル | 日本軍「慰安婦」を追って |
著者、公文書発信者など | 西野瑠美子 |
公文書宛先 | |
発行日 | 1995.2.11 |
発行所 | マスコミ情報センター |
ページ | 88-91 |
出典備考 | |
備考 | 『踏みにじられた人生の絶叫』では金徳淳 |