資料の詳細

出典種別	兵士の回想録等
現在の地域情報	内モンゴル自治区　ヒンガン盟　阿爾山市
資料にある地域情報	興安省　ハローアルシャン
慰安所があった時期	1944年-1945年
記載内容	私は、昭和19年（1944）から20年（1945）にかけて、中国の興安省のハローアルシャンに司令部所属の印刷係として任官していました。部隊から1キロメートルほど離れた所に、バラック建ての慰安所がありました。50メートル四方ぐらいの建物が2棟あり、なかに入ると、廊下の左右に4畳ぐらいの部屋が10部屋以上並んでいました。北寮には、朝鮮人慰安婦が30人ほどいて、南寮には、日本人慰安婦が30人ほどいました。慰安婦たちは陸軍病院で、月に2,3回の検診を受けていたようです。慰安所の料金は、1時間3円でした。私はある程度、物資が自由に手に入ったので、時々それを慰安婦のところに持っていきました。ある日、「サダヒメ」と呼ばれていた慰安婦がお礼にと、キャラコの生地から糸を抜いて作ったテーブルクロスをくれました。刺繍が上手な慰安婦でした。彼女の源氏名は、「カナモリ」だったと思います。22歳でした。
証言者	印刷係　66歳
証言者属性	日本軍兵士
部隊名
資料タイトル	従軍慰安婦110番　電話の向こうから歴史の声が
著者、公文書発信者など	従軍慰安婦110番編集委員会編
公文書宛先
発行日	1992.6.15
発行所	明石書店
ページ	73
出典備考
備考	『満州帝国分省地図』の興安北省に阿爾山がある。現在の地図で同所はヒンガン盟阿爾山市である。テキサス大学図書館公開地図でこの付近の当時の地図を見ることができる。次を参照のこと。ロシアとの国境線が現在と少し異なっているが、この地図の右下のHaronarushanが阿爾山市と思われる。 https://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/manchuria/txu-oclc-6614368-nl50-3.jpg