出典種別 | 兵士の回想録等 |
---|---|
現在の地域情報 | 内モンゴル自治区 包頭市 トゥムド右旗 薩拉斉鎮 |
資料にある地域情報 | 内蒙古 薩拉斉 |
慰安所があった時期 | |
記載内容 | 最も私自身、敵襲を受けた事への責任を問われたのか、やがて張河口憲兵分隊康荘分遣隊へ転勤を命ぜられ、数日を経ずして追われるように薩拉斉を去って行ったのである。・・・愈々その日がやって来た。・・・何時ものように巡察を出し、在郷軍人に依る夜間城壁上動哨勤務の時間割等を作成して一息ついた10時頃、慰安所「朝日館」の女将が、太った体をゆさゆさ揺らせながらやって来た。・・・「敵が襲って来るって本当デスカ」と心配そうに聞いた。「そうした事情があるので、用心の為に民団へ指示したのだが……」私が頷いて答えると、「それなんですよ。うちには国の親御さんから預かった大切な娘が大勢居ます。夜中に避難するような事は、とても怖くて出来ません。今夜から憲兵隊へ泊めて下さい」と兵隊の喜びそうな事を何でもないように申し入れて来た。 |
証言者 | 渡瀬吉人 |
証言者属性 | 日本軍兵士 |
部隊名 | |
資料タイトル | 薩拉斉無情 憲兵残酷物語 |
著者、公文書発信者など | 渡瀬吉人 |
公文書宛先 | |
発行日 | 1992.12.25 |
発行所 | 私家版(名古屋市) |
ページ | 150 |
出典備考 | |
備考 | 現在の地図の包頭市の東方に薩拉斉鎮がある。 |