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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報江蘇省 徐州市 邳州市 砲車鎮
資料にある地域情報砲車鎮
慰安所があった時期
記載内容そんなある日、連隊本部のT大尉から私に電話があった。それは砲車鎮にも慰安所を置いてはどうかというのである。若い元気な男ばかりの世界だけに中国婦人にいたずらをするようなことがあってはと連隊長が心配しているからという。私もこうした懸念を持っていたので賛成したが、その慰安所の女性は私が徐州に行って選んではどうかというのである。驚いた私は連隊本部に任せることにして中隊の幹部たちに話をした。すると手早く野戦式の慰安所を作り上げてしまった。そして2,3日後のこと、「慰安婦たちが到着しました。申告に参ります」と、連絡があり、やがて主人夫婦と3人の慰安婦がやってきて申告を始めた。慰安婦から申告を受けた話はいまだかつて聞いたこともない珍事と思い、後でみんなと大笑いしたものだった。こうして慰安所としての商売が始まったのであるが、警備隊の外出は、日曜日だけである。そのほかの日は少ない邦人が利用するだけである。最初の外出がやってきた。が、慰安所に行った者はほとんどいなかったらしい。
証言者中島董英
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトル私の戦記
著者、公文書発信者など中島董英
公文書宛先
発行日2002.4.15
発行所文芸社
ページ183-184
出典備考
備考 徐州市の東方方に「砲車鎮」がある。テキサス大学図書館公開の中国地図・徐州(シリーズL500、1954~)に「砲車鎮」がある。邳県の南東、地図の「9-0」にある。現在の地図の同所は「邳州市砲車鎮」である。旧地図と現在の砲車鎮は少しずれているように思えるが。テキサス大学図書館公開の中国地図・徐州は次を参照のこと。
http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-ni50-7.jpg
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