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資料の詳細

出典種別 被害証言
現在の地域情報浙江省 嘉興市 嘉善県
資料にある地域情報嘉善
慰安所があった時期1938年
記載内容どのくらい走ったのだろう・・・ゴトンと列車がとまった。・・・「実は、この女たち上海の揚家宅”陸軍娯楽所”で働いていたとですが、急に軍命令でこれから杭州へ行くところです。そこでも同様に兵隊さんを慰める仕事をすることになっているとです。・・・」と、石橋が18人の“氏素性”と“任務”を紹介した・・・「なるほど1回30分で2円ですか、よしわかった、その料金払うから、ここであんたたちその“任務”を私たちに果たしてくれんですか」・・・また駅にきた。嘉善という所だった。このころになると、やっと駅名をおぼえるゆとりが慶子たちにも出てきた。それに石橋も真っ先にとびおり、警備兵の長に護衛してもらいながら「われわれは第11兵站司令部の従軍慰安婦です。司令部命令で1回30分、料金は2円となっております、希望者は集まってください」・・・「ただし、軍司令部の厳重な命令でサック着用しない接婦は禁じられております。以上!」・・・それやこれやで前の駅のような騒ぎは起こらなかったが約2時間の間に「1回30分」を3回も繰りかえす兵隊もいるのだった。・・・嘉興という駅もあった。ともかく駅ごとで、こんな無体を繰り返されつつ慶子たちは杭州へ杭州へと向かったのであった。
証言者笹栗フジ(慶子)
証言者属性日本人被害者
部隊名
資料タイトル従軍慰安婦・慶子
著者、公文書発信者など千田夏光
公文書宛先
発行日1981.11.30
発行所光文社
ページ144-157
出典備考
備考 杭州市の北東に嘉興市があり、嘉興市中心部の、更に北東に嘉善県がある。テキサス大学図書館公開の中国地図・HANG-CHOU(シリーズL500、1954~)の杭州の北東に「嘉興」があり、更に先に「嘉善」がある。地図の上中央右寄り「9-1」にある。現在の地図で同所は「嘉善県」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・HANG-CHOUは次を参照のこと。
http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nh51-5.jpg
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