出典種別 | 兵士の回想録等 |
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現在の地域情報 | 湖北省 武漢市 |
資料にある地域情報 | 漢口 |
慰安所があった時期 | 1945年初め |
記載内容 | 中国南部の湖北省漢口(武漢)の慰安所で、馴染みの朝鮮人慰安婦から「内緒のハナシだが、戦争は終りに近いそうよ」と聞かされ、がくぜんとしている。のち曹長。20年はじめ、平田の部隊は漢口飛行場の警備に当たっていた。・・・それにしても(あとで考えてみると)、慰安婦たちの情報伝達のなんと早かったことか。・・・日本租界には日本人経営の高級料亭がいくつもあって、九州宮崎の「田舎育ちの兵隊」の口をあんぐりさせた。そんな男が「特攻訓練」の特訓を受けるようになって「居直ったような覚悟」もでき、えいやっと、軍指定外の、より高級の慰安所の門をくぐるようになっている。「民族衣装の朝鮮半島出身の美女、江戸城大奥の女官を思わせる高貴な顔が笑顔で迎えてくれた」「週に一度の逢瀬が、兵と慰安婦の交わりだけでなく、春宵、純真な愛が芽生えるようになり、荒涼とした大陸で激しい空飛ぶ訓練に明け暮れた私の心に安らぎを与えてくれた」(平田・手記)てな味な気分でいるところへ、4月、朝鮮半島大田飛行場基地への転属命令がきた。女(ミチコといった)が仲間を誘って「心からなる」送別会を開いてくれた。アリランの合唱があった。 |
証言者 | 平田省実 |
証言者属性 | 日本軍兵士・軍曹 |
部隊名 | 第58師団(通称号・広)独立歩兵第107大隊重機関銃中隊 |
資料タイトル | 生き残った兵士の証言 極限の戦場に生きた人間の真実 |
著者、公文書発信者など | 土井全二郎 |
公文書宛先 | |
発行日 | 2004.9 |
発行所 | 光人社 |
ページ | 211-212 |
出典備考 | |
備考 |
テキサス大学図書館公開の中国地図・漢口(シリーズL500、1954~)に「漢口」がある。地図の左側中央「3-8」にある。現在の地図で同所は「武漢市」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・漢口は次を参照のこと。 http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nh50-5.jpg |