証言,公文書等,様々な文書を徹底調査

資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報江西省 九江市
資料にある地域情報九江
慰安所があった時期1938年9月16日
記載内容九江の時計台附近に慰安所が開設されたのは9月16日からである。それまで街に女というものは見当らなかった。〔残暑のひどい午後である。私が局の外に出て蠅がたかるので林檎の腐ったのを焼いていると、埃りっぽい廃墟の街を珍しくも日本の女が通った。これは女といっても多少女らしいという程度で、大年増で色が黒くやせぎすで人相が険悪で男みたいである。掠奪品か何か、青黒い絹の支那服を着、手に天傘を持っていた。九江の時計台附近に慰安所が開設されたのは、その翌日である。千田兵站の印刷物が配布される。それによると、女は6人、料金は約30分で兵1円、下士官・軍属は1円30銭、将校は3円で約1時間である。彼女らの自由外出は厳禁〕。このころになると湖水の近くの家に慰安所の女たちがおびただしく待機していた。前線に出ようにも、前線は山岳か田畑で家がなかったのである。京都、大阪、長崎の連中が多い。電報局の側の残飯や廃物を捨てた家と狭い通路を隔てて家を急造した中に彼女らがいっぱいはいっていた。
証言者佐々木元勝
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトル続野戦郵便旗
著者、公文書発信者など佐々木元勝
公文書宛先
発行日1973.7.10
発行所現代史出版会
ページ107-108
出典備考
備考 テキサス大学図書館公開の中国地図・九江(シリーズL500、1954~)に「九江」がある。地図の上端中央左寄り「0-8」にある。現在の地図で同所は「九江市」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・九江は次を参照のこと。
http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nh50-10.jpg
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