出典種別 | 兵士の回想録等 |
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現在の地域情報 | 広東省 広州市 |
資料にある地域情報 | 広東市内の小学校を改造 |
慰安所があった時期 | 1938年12月頃 |
記載内容 | そのうち1銭、5銭の軍票が発行されるようになるが、字の読めない慰安婦に1銭軍票を2枚渡し、「好好」と言わせた兵隊もいたという。解放のその日のために、紙屑になるとも知らずに軍票を後生大事にためこんでいた慰安婦の悲劇は、このときから始まっていた。駐屯する部隊が行く慰安所は、広東市内にある小学校を改造した慰安所だった。校門当たりに今でいう宝くじ売り場のような小さなボックスがあり、朝鮮人の男がハーモニカをふきながら机の上に座っていた。“当日以外、使用できず”貼紙が目に入る。ここで兵隊たちは「切符」を買い求めた。それを持って校庭を横切ると、校庭のあちらことらで、兵隊と慰安婦が抱きあっているのが目に飛びこんできた。教室のなかはベニヤ板で仕切られ、「1部屋」に1人の慰安婦がいた。ここにいたのは、全員が日本語の話せる朝鮮人女性だった。みんな和服を着ていた。「私が知った慰安所第1号がここですよ。だからよく覚えているんですよ。・・・ベニヤ一つで仕切ってあるだけですから、当然隣の声も聞こえるんだが、そんなのはまったく気にならない。それどころじゃないですよ。廊下には何人も兵隊が待っているわけですからね。まあ、ひとり、10分てところでしたか。1人の女が、2,30人の兵隊の相手をするなんてのは、別にめずらしくもなかったんじゃないですか」 |
証言者 | 香川弘三 |
証言者属性 | 日本軍兵士 |
部隊名 | 歩兵第70連隊 |
資料タイトル | 従軍慰安婦と十五年戦争 ―ビルマ慰安所経営者の証言 |
著者、公文書発信者など | 西野留美子 |
公文書宛先 | |
発行日 | 1993.5.30 |
発行所 | 明石書店 |
ページ | 59-62 |
出典備考 | |
備考 |
テキサス大学図書館公開の中国地図・KUANG-CHOU(シリーズL500、1954~)に「広州」がある。地図の下中央「3-5」にある。現在の地図で同所は「広州市」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・KUANG-CHOUは次を参照のこと。 http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nf49-4.jpg |