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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報広東省 広州市
資料にある地域情報広東市内
慰安所があった時期
記載内容一週間に一日休務日が有った。最低の勤務要員以外は広東市内に外出が許可された。朝食後、営庭内に集合、週番士官から外出に就いての注意を受けるが、単独行動は厳に戒められた。・・・話を外出に戻すが、慰安所には日本人、韓国人、台湾人、中国人の公娼が大勢居た。外出者には「突撃一番」と印された性病予防のゴム製品が支給され、必要な者は申し出ると必要な数だけ呉れる。不必要な者にも、出来心が出来ると困るだろうとの親心で、要らないと言っても支給される。・・・勇敢なる娘子軍は可成りの前線まで進出していた。強姦事件防止のためである。この種事件程永く民族的怨恨を買いものは無い。・・・一家の大黒柱を奪われ、生業を失い、農作物は徴発された現地人は、生活難に喘ぎ、食うに困って私娼として、売春する婦女が街や部隊周辺にも出没していた。軍の恐れるのは、彼女等から感染する性病で、集団生活する軍隊では急速に蔓延し、戦力の低下を招く。・・・そんな病原体が内地に上陸すれば大変な事になるので、患者は現地に隔離され、完治するまで内地帰還は許されない。病院では最も不名誉な病気として、待遇は特別悪かった。一方公娼には毎週野戦病院に於いて、定期検診が行われ、検診日となると色とりどりの服をきた女達が連れ立って、ぞろぞろと営庭を歩く様は、平素男ばかりの此の世界には一寸した異観であった。
証言者才村勝康
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトル敗残の記 インパール作戦
著者、公文書発信者など才村勝康
公文書宛先
発行日2000.7.3
発行所文芸社
ページ63-65
出典備考
備考 テキサス大学図書館公開の中国地図・KUANG-CHOU(シリーズL500、1954~)に「広州」がある。地図の下中央「3-5」にある。現在の地図で同所は「広州市」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・KUANG-CHOUは次を参照のこと。
http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-nf49-4.jpg
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