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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報雲南省 保山市 龍陵県 松山村
資料にある地域情報拉盂
慰安所があった時期
記載内容女が部屋に入るなり、背中が痛いから見てくれというので背中を見てやると、汗疹のようなものが出来ていた。私に薬をつけて呉れというので薬を持って来させてみると、それは馬に付けるヨーチンである。私はそのヨーチンは既に薄めてあるものと思い込んでいたので、そのまま塗りつけてやった。それが原液のままだったので堪らない。その女はとうとう泣き出してしまった。この女は朝鮮の人だったので、言葉がわからない。この時、ふと頭に浮かんだことは、長居は無用と、着てきた軍服や日本刀、それに軍靴など、みんな一つに纏めて脇に抱え込み、スタコラサッサと裏山へ一目散で逃げ出し、そのまま馬に乗って陣地に帰った。翌日の回報(軍隊で命令を伝えるもの)には、案の定、昨日のこの出来事が載っていたが、その女も私には馴染みになっていたためか私の名前は載っていなくホッとした。
証言者森本謝
証言者属性日本軍兵士
部隊名拉孟守備隊(第56師団歩兵第113連隊第2大隊第4中隊)
資料タイトル戦場の「慰安婦」 拉孟全滅を生き延びた朴永心の軌跡
著者、公文書発信者など西野瑠美子
公文書宛先
発行日2003.12.25
発行所明石書店
ページ82
出典備考『玉砕 あゝ拉孟守備隊』(森本謝/自費出版)1981.3.1
備考
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