資料の詳細

出典種別	目撃証言
現在の地域情報	南スマトラ州　プラブムリー
資料にある地域情報	プラブムリー
慰安所があった時期	1943年12月
記載内容	昭和18年11月末に中村と交代に第1鉱業所へ転勤する事になった。部隊長に申告に行くと「座り給へ実は第1鉱業所には毎月の様に花柳病患者が発生している。君に特別任務として第1鉱業所の花柳病撲滅を命ず」と一本釘を刺された。プラブムリーは鉄道の分岐点になって南部スマトラ交通の要衝をなし隊員と地方人との交わりもかなり深い様である。・・・現地巡査と共に街娼売春婦の調査をすると現地人アパートに数人、その他1人づつ散在して数人の売春婦をキャッチし登録し毎週検診を実施し不合格者は休業を命じ治療をする事にした。然し休業を監視するものもなく生活の保証持与えなければ効果の挙がらないのは火を見るより明らかである。着任後旬日にして隊員の中から新たに2,3名の淋病患者が発生した。再び現地人巡査を督励し全部の売春ふをパトラジャの町へ追放する事を命じた。隊員の不平の声が耳に入ったが幸にその後は花柳病患者は発生せず特別任務を完遂する事ができた。パトラジャの町へ追放した売春婦は2,3ヵ月後に再びプラブムリーの町へ逆送されて来た。一部はオンリーとなり竹林の陰に小さい一間の小屋を作り愛の巣を営んでいるものもある様子であった。その中に隊直属の慰安婦が配属され必ずゴム製品を使用する事を義務とし花柳病問題も終止符を打った。
証言者	井上直孝
証言者属性	医療団
部隊名
資料タイトル	パレンバンの医療団
著者、公文書発信者など	久留米大学図南会
公文書宛先
発行日	1968.10.10
発行所	久留米大学図南会
ページ	234-235
出典備考	井上直孝「七　第一鉱業所」
備考	プラブムリーの位置。『大東亜南方圏地図帖』のスマトラ南部にブラブモリーがある。現在の地図の同所はプラブムリーPrabumulihである。