出典種別 | 兵士の回想録等 |
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現在の地域情報 | 南カリマンタン州 バンジャルマシン |
資料にある地域情報 | バンジェルマシン |
慰安所があった時期 | |
記載内容 | あの周りにどれぐらい慰安婦がいたのか詳しいことは分からないが、おそらく数百人はいたろう。というのは、戦争が末期になって、だんだん爆撃がひどくなって司令部はバリクパパンからバンジェルマシンに移動して行ったんだが、その時は兵も慰安婦も山越え野越えして、何百キロの山道を歩いてそっちに避難した。すると各地から慰安婦が逃げてきて、町は慰安婦だらけになった。こんなにいたのかと驚いたことを覚えている。ボルネオの慰安所は海軍が直接関係していたんではなくて、商売人がやっていたんだよ。内地でその関係の商売をしていた人間が南方まで進出して、現住民を集めて慰安所をこしらえて、ボルネオで働いていた民間人や兵隊に場所を提供したんだ。慰安所の親父たちは、いろいろと口でうまいことを言って原住民を集めたんだろう。ある所では女が泣き騒いで暴れているというんで、私が行ってみたら、騙されたと言って泣きわめいている。 |
証言者 | 柿沼 |
証言者属性 | 日本軍兵士 |
部隊名 | |
資料タイトル | 戦争の話を聞かせてくれませんか |
著者、公文書発信者など | 佐賀純一 |
公文書宛先 | |
発行日 | 2005.8.1 |
発行所 | 新潮社 |
ページ | 292-293 |
出典備考 | 本資料は新潮文庫。『いま老人たちが重い口を開く 戦火の記憶』筑摩書房1994.12刊がおそらく同一の資料。 |
備考 |
バンジャルマシンは南カリマンタンの南部にある。 ※日本軍慰安所マップの地点としては反映させていない。
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