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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報マルク州 西部セラム県 ピル
資料にある地域情報セラム島のピル
慰安所があった時期1945年
記載内容愈々敵が上陸して来れば、アンボンの小島では防ぎ切れないと対岸のセラム島に移動することになる。・・・岸から1キロ位の位置にピルという村落がある。其処に兵站本部を置き慰安所の宿舎も設営した。其処へアンボンから慰安婦が移動して来た。・・・慰安所の楠本という人が、現地除隊して慰安所の親方におさまっている。中々手に入らない、ダイナマイトが、彼の役得で幾らでも手に入るという。・・・我々も慰安婦も肴には不自由しなくなった。・・・慰安所は、兵站の経営と思っている兵隊がいるが民間の経営である。私が慰安所の親方になっていたという兵隊もいる。馬鹿な事を言うな、慰安所には現地除隊した楠本君が親方として厳として居るよ。・・・その証拠に慰安所は昼も夜も押すな押すなの満員御礼である。将校は夜専用であるが、夜行ったのでは先約が一杯で50名から居る慰安婦を確保することは出来ない。・・・兵隊は1発1円で、将校は一晩抱いて寝て10円である。私は俸給が20円、中隊長中尉で94円、手当てを入れても120円位のもので、如何に中隊長のやつ、少々度が過ぎていたかが分かる。・・・現地の慰安婦は即日解放された。彼女達はリュックサックに入り切らん程軍票を貯めこんでいたが、そんな物は焼き捨てて終えと言ったら、リュックサックを抱えて、気のふれたように泣き叫んで軍票をまき散らした者も居たという事であった。
証言者中山義隆
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトル命は羽より軽し
著者、公文書発信者など中山義隆
公文書宛先
発行日1995.11.25
発行所近代文藝社
ページ151-153, 161-163, 183
出典備考
備考 証言者の手書きのイラスト「現地の従軍慰安婦」「慰安婦 軍票をまき散らす」が掲載されている。
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