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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報ヤンゴン管区 ヤンゴン市
資料にある地域情報ラングーン
慰安所があった時期
記載内容パゴダのある処は大体小公園になっている。パゴダも見たし、愈々本目的のピーヤへ行く。実に立派なピーヤ(慰安所)だった。今迄歩いた南の国々のそれの中で一番立派だ。広い前庭があり2階建の本格的建物で、恐らく大邸宅であったものだろう……。此処でもやはり日本人、朝鮮人、現地人と建物にも、値段にも段階がある。日本のピーの居る建物は一番立派だし、兵3円50銭だが、シーンとして静か、人の姿もない。たまにしどけない長襦袢に、真白い白粉で現はれる女も、我々など兵にはシガにもかけない。之は何処でもそうであるから、我々も亦遊ぶ気もしないが……声をかけたって返事もしないから……。朝鮮ピー、台湾ピーは2円50銭だが、此処でも亦兵隊は相手にされない。「兵隊なんて駄目だよ」なんてぬかす。大体何処でも日本や朝鮮は将校用なのだ。別に将校用と定めてあるわけではないが、定価?も兵隊より将校は高いし、使用は時間も兵隊は昼間将校は夜と、大体定っている。兵隊は勿論全部が全部定価通りより払はない。女だって安い兵隊に数多く当るより、高い将校に当った方がよいわけ……。従ってどうしても昼は休み、夜働く事になる。だから日本ピーは兵隊では余程深い「ナジミ」にならない限り駄目だと云ふことになる。まして通過部隊など縁なき日本ピーだ。其の点現地ピーはいい。ビルマも亦同じ。何処へ行っても「兵隊さん、兵隊さん」と言って寄って来る。・・・サービスも大変よろしい、1円5銭ナリと安いし。
証言者上村正三
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトル補充兵日記
著者、公文書発信者など上村正三
公文書宛先
発行日1976.9
発行所私家版(岐阜県郡上郡)
ページ80-81
出典備考
備考 ラングーンはビルマ南部にある。現在の地図ではヤンゴンである。
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