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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報パゴー管区 パゴー県 パゴー郡区
資料にある地域情報ペグー
慰安所があった時期1945年
記載内容外出するときは正装していなくてはならないので、長靴を履き、シンガポールで煙草と交換したバンドをつけ、腰には先祖伝来の兼光と銘のある名刀(?)をつけ、颯爽として外出する。・・・高山士官は、めったに夜歩きはしないが、どうした風の吹き回しか、私といっしょに外出することになった。・・・2人が日の丸食堂でウイスキーを一杯飲み、ほろ酔い機嫌で日本ピーの家の前に差しかかると、宮崎士官と土井士官の声がする。高山士官が誘うので、いっしょに入ったら、酒癖の悪い宮崎士官が大荒れに荒れていた。いつもは荒れる土井士官が先を越され、宥めに回っている。・・・ピー屋の親父が宥めようとすると、ますます荒れ、刀を抜いて切りつけ、振り回し、手がつけられない。・・・機会をうかがっていた私は、宮崎士官が刀を置いた瞬間、刀を奪って逃げだした。病院までは1キロはある。彼は、「おうい、こら!泥棒!かえいせ!」と喚きながら追っかけて来る。・・・
宮崎士官に誘われては嫌ともいえず、日の丸食堂に行った。・・・これでは足りないとビールを2本平らげ、漬物をたべようということになり、ピー屋に向かった。あまり早く飲んだので平気だったが、1キロ歩くうちに次第に足がふらつき、ピー屋の戸をドンドン叩いた。ふと気がついたら、ベッドの上に寝ていた。・・・先日、日本ピーの虫垂炎の手術をしたばかりだったから、ベッドに寝かしてくれたので、普通なら門前に放り出されるところだったのだ。
証言者三島四郎
証言者属性日本軍兵士
部隊名「狼」第49師団
資料タイトルビルマ戦線ピカピカ軍医メモ
著者、公文書発信者など三島四郎
公文書宛先
発行日1998.7.28
発行所元就出版社
ページ157-159
出典備考本資料は単行本。光人社NF文庫から「ビルマ軍医戦記」改題で2005.4に刊行。
備考 現在の地図のヤンゴンの北東にペグーがある。
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