証言,公文書等,様々な文書を徹底調査

資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報マンダレー管区 ピンウールウィン県 ピンウールウィン郡区
資料にある地域情報メイミョウ
慰安所があった時期
記載内容しかし、マンダレーの街を見回し、2人はわが目を疑った。街には“赤い灯、青い灯”がきらめき、料亭ふう、慰安所ふうのなまめかしい感じの家が軒を連ねているのだ。・・・「隊長殿、驚きましたね。前線じゃ、食うや食わずの戦いをつづけているというのに、後方じゃ、この体たらくですよ。あの赤い灯の家も、青い明かりの家も、みんな、後方部隊の慰安所でしょう」「おそらく、そうだろうな」やっと、現実に立ちもどった中尉は、そう答えると、アマナプラの方へ歩きはじめた。そして、歩きながら中尉は、西坂上等兵に、「前線追及中のことだが、機動砲小隊がこの対岸のサガインで、列車待ちをしていた。その際、妙に色っぽい5,60人の女性が、兵服姿も凛々しく軍歌を歌い、歩調を合わせて行進しているのに出くわした。兵站の兵隊に”あの兵隊姿の女性たちは、いったい、何者なんだ”」と、尋ねたところ、「あいつらは、大阪からやって来た芸者なんですよ。これから、メイミョウに在る第15軍の司令部へ行って、連日、連夜の宴席に侍る連中ですわ」と、噛んで吐き出すようにいった。これを聞いた俺は、北ビルマもインパール戦線も敗色が濃いと噂される中で、そんな悠長なことをやっていていいんだろうかと、心配になったものだ。
証言者緩詰修二
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトル最悪の戦場 独立小隊奮戦す 沈黙五十年、平成日本への遺書
著者、公文書発信者など緩詰修二
公文書宛先
発行日1993.5.6
発行所光人社
ページ144
出典備考注:145p「浅野連隊行動概要図」にメイミョウの位置が記されている。証言にはマンダレーの慰安所の描写もあるが、これからメイミョーに向かう移動途中の芸者5,60人の描写もある。推測だが清明荘か萃香園などの料亭の芸者であろう。この証言だけでは、この芸者らによってこの後メイミョウで料亭・慰安所が設置されるのか、それとも単に追加配備に過ぎないのか不明であり、ここでは慰安所としてカウントしないこととした。
備考 「これから」メイミョウに向かうという予定の記述。
※慰安所マップの地点としては反映させていない。
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