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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報シャン州 タウンジー県 カロー郡区
資料にある地域情報カロー付近山中
慰安所があった時期
記載内容軍票といえば、いまも記憶に残っている人たちのことがある。カローを出て長い山越えに入る道を、私たちの部隊のあとについて歩いていたが、いつかまた離れてしまった4、5人づれの女たちがいた。彼女たちが日本の軍人を相手に肉体を売ることを稼業にしてきた女であることは、すぐわかった。朝鮮人だけでなく日本人の女もいるようであった。この人たちとはある心安さがあって、向こうからも、こちらからも声をかけあっていた。ビルマの最前線まで来て、肉体を売ることで日本軍将兵に奉仕してきた彼女たちは、今は日本軍の敗走するうしろについて、着のみ着のままの姿で、雨季にかかる同じ山越えの道を、安全地域を求めて脱出しようとしているのである。彼女たちは大きな荷物を背負っていた。リュックに入れている者、大きな風呂敷包みにしている者、トランクに入れて背負っている者、その彼女たちの重い荷物の中味は、ビルマ軍票の大きな札束であった。彼女たちは、それを、誰にも託せぬ自分だけの荷物にして、体をかがめ、重さに耐えて、地面をはうようにして運んでいた。あの人たちはどこまで逃げて、どうなったのであろうか。
証言者浜田芳久
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトルビルマ敗戦記
著者、公文書発信者など浜田芳久
公文書宛先
発行日1982.4.10
発行所図書出版社
ページ77-78
出典備考撤退途中のこと。慰安婦と行動をともにしたが、慰安所があったという証言ではない。
備考 撤退途中のこと。慰安所に関する詳細不明。
※日本軍慰安所マップの地点としては反映させていない。
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