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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報カチン州 ミッチーナー県 ミッチーナ郡区
資料にある地域情報このまちの南端、イラワジ河に面した見晴しの良い木造2階建ての校舎
慰安所があった時期未記載
記載内容「ところで明日は日曜日ですが外出の予定がありますか?」・・・「では、例のほうは?」と言って、ニヤリと白い歯を見せた。兵長が今言った例のほうーとは、下士官と兵卒どもが、週に1度、日曜日に限って公認される男の生理用外出を指すらしい。その外出先は、軍の公認した慰安所のことである。・・・慰安所は、このまちの南端、イラワジ河に面した見晴しの良い木造2階建ての校舎で、ここに向かって日曜日の朝から殺到する兵隊たちは、遅れてはならじと、われさきに先陣を競い合う。慰安婦たちの接客サービスなどは、日本の女将に当るママさんなるものが管理していて、また、慰安婦たちには、それぞれ花子とか、よし子などのしこ名が付けられ、呼びやすく、わかり易いようになっている。・・・
ここからはこの建物の東の方だけが開けていて、この慰安所は校舎の転用であるが、その運動場には砂場や器械体操場などの設備があるが、学校は閉ざされたまま今ではとんでもない目的に転用されていて、領土を戦場にされた国のあわれさの実態をここにまざまざと見せつけられる。
証言者藤野英夫
証言者属性日本軍兵士
部隊名歩兵第114聯隊
資料タイトル大東亜戦争シンガポールとビルマ サバイバル記
著者、公文書発信者など藤野英夫
公文書宛先
発行日1994.5.20
発行所日本図書刊行会
ページ176
出典備考「14 兵隊さんの日曜日外出(最果ての慰安所)」の章の記述
備考 具体的な地名が記されていないが、同じ著者の『市の筏』の類似した記述からミートキーナと推測。
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