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資料の詳細

出典種別 兵士の回想録等
現在の地域情報江蘇省 南京市 浦口区
資料にある地域情報浦口
慰安所があった時期
記載内容南京近くだからといって作戦以外に揚子江を渡ったのは1回だけであった。最初の1回は浦口に来て間もなく引率されての外出で市街を通り抜けて中山陵を訪れた。覚えていることは高い丘を登りつめた所に広々とした広場があり立派な廟があったことだけである。後の1回は楽しみにしていた自由外出であった。あてもなく、ぞろぞろ行く兵隊達の後になんとなくついて行った。行きついた所は軍専用の慰安所であった。順番待ちやあきらめきれない兵隊が2階廊下から外まではみ出し、外出の際支給されたゴム製品を握りしめて蠅がたかったようにうようよしていた。しかし不思議なことには将校下士官は1人も見当らなかった。復員後何年かたって秋山元曹長に聞いたことでは将校下士官専用施設は別になく、日程を変えて共用していたというが、上級将校のそれには一言も触れようとはしなかった。秋山さんの言葉を裏書きするかのようにあの日は最寄りの駅前の施設には兵隊は1人も立寄らなかった。
証言者たけお
証言者属性日本軍兵士
部隊名
資料タイトル戦塵(せんじん)
著者、公文書発信者などたけお
公文書宛先
発行日1996.3.1
発行所近代文藝社
ページ49
出典備考
備考 50万分の1の地図の南京に、揚子江岸沿いに下関がある。下関の西、揚子江を挟んだ対岸が浦口である。現在の地図で浦口を見ると浦口区の中心地である。テキサス大学図書館公開の中国地図・南京(シリーズL500、1954~)に「浦口」がある。地図の左端下部「5-5」にある。現在の地図の同所は「南京市浦口区」である。テキサス大学図書館公開の中国地図・南京は次を参照のこと。
http://legacy.lib.utexas.edu/maps/ams/china/txu-oclc-10552568-ni50-16.jpg
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