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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

第1回やより賞・やよりジャーナリスト賞企画写真展 「途上の旅 Ongoing Journey」

【展示期間】 2006年11月18日(土)- 12月10日(日)

4年前に他界したジャーナリスト・松井やよりさんは、新しい世紀を戦争と暴力、差別のない時代にしたい、と心から願っていました。そんな松井やよりさんの遺志を生かし、アジアに生き、貧困や厳しい環境、性差別の現実を変革しようとしている女性たちを、励まそうというのが「やより賞・やよりジャーナリスト賞」です。「やより賞」はアジア地域を中心に、草の根で活動を続ける、女性アクティビスト、ジャーナリスト、アーティストに贈呈されます。「やよりジャーナリスト賞」の受賞者は「やより賞」受賞者を取材し、世界に紹介する作品を制作。取材経費と作品発表の機会が与えられます。

昨年の第1回やより賞は、ネパールのフォト・ジャーナリスト、ウシャ・ティティクシュに、やよりジャーナリスト賞はタイ在住の企画コーディネーター、後藤由美さんに贈られました。

今回の企画写真展「途上の旅 Ongoing Journey」はウシャの写真と活動を表現する後藤由美の作品になっています。今日のネパールは、激動する政治情勢ばかりがわずかに伝えられ、そこに生きる人びとの様子や思いはなかなか知ることができません。そんなネパールからの風が、ウシャ・ティティクシュの写真と、後藤由美の表現を経て、バルタの奏でる音楽とともにメッセージあふれるすばらしい作品群として届きました。ぜひネパールの多くの人々に、そしてウシャ・ティティクシュに、後藤由美に出会ってください。


ウシャ・ティティクシュ(2005年度やより賞受賞者)
フォト・ジャーナリスト。10年に及ぶ長い紛争と混乱の中、2005年2月からは国王が全権を掌握し強権政治を発動してきたネパール。その国にあって平和と民主主義を求める厳しい活動に自ら加わり、民衆の視点でネパールの現実を訴える写真を発表し続けている。現在は、ネパールの平和、正義、人権と民主主義に関するドキュメンタリーフィルム制作に取り組もうとしている。

後藤 由美(2005年度やよりジャーナリスト賞受賞者)
紛争下や紛争後の地域における芸術、写真ドキュメンタリープロジェクトのリサーチャー、ディレクター。タイを拠点にカンボジア、アチェ州(インドネシア)、日本等で活動。リマインダーズプロジェクト主宰。フリーのフォトジャーナリストや芸術家とのコラボレーション制作準備から発表の段階までに関わり、その作品を広く世界に紹介する事に力を入れている。