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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

【北海道】函館市議会「慰安婦」意見書(2010.9.30 可決)

「慰安婦」問題に関する意見書

 2010年の今年、日韓併合から100年を迎えました。清算しなければならない課題はまだまだありますが、とりわけ「慰安婦問題」については被害者が高齢になっていることもあり最重要課題の一つと考えます。

 2007年7月30日、アメリカ下院議会は全会一致で、「日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」ことを公式に認め、謝罪するように日本政府に求める決議を採択しました。

 日本政府に謝罪と賠償、歴史教育などを求める決議案は、アメリカに続き、2007年11月にオランダとカナダで、12月13日にはEU議会で採択されています。また、2008年3月にはフィリピン議会下院外交委員会も2005年に続く2度目の決議を採択しているほか、国連やILOなどの国際的な人権擁護機構からも繰り返し、勧告、指摘を受けています。

 しかしながら日本政府は、これらの決議採択を受けても、公式な謝罪もしていません。これは1993年河野洋平官房長官の談話と矛盾する態度であります。

 日本政府が、「慰安婦」にさせられた女性達に対して、いまだに公式の謝罪もせず、補償もせず、真相究明をしないばかりか、教科書からもその記述を消し去ろうとしていることに対して、世界各国で批判の声が高まっています。

 よって、政府並びに国会は、1993年の河野洋平官房長官の談話に基づき、「慰安婦」問題の真相究明を行い、被害者の尊厳回復に努め、下記のとおり、誠実な対応をされるよう強く要望します。


1 政府は、「慰安婦」被害の事実を確認し、被害者に対し閣議決定による謝罪を行うこと。
2 政府は、「慰安婦」問題解決のための法律をつくり、被害者の名誉回復と損害賠償を行うこと。
3 学校や社会の教育において「慰安婦」問題の歴史を教え、国民が歴史を継承できるようにすること。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出します。

平成22年9月30日
函館市議会議長 吉田崇仁