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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

【韓国】京畿道・安養(アニャン)市議会の決議(2010.9.16 採択)

日本軍「慰安婦」問題の解決を要求する決議文

 安養市議会は、我が国が過去、日帝によって不法に強占され、植民地として屈辱的な生き方を強要された過去の歴史を記憶し、特に日本軍「慰安婦」として連行され、日本軍の性奴隷として人権を蹂躙された女性たちの歴史を記憶しないわけにはいかない。

 この20年間、日本軍「慰安婦」問題解決のために国内・国際的な関心を呼び起こし、活動してきた被害者たちと民間諸団体の努力を支持・激励し、その間日本政府に謝罪と賠償、正しい歴史教育などを要求し勧告したラディカ・クマラスワミ国連人権委員会女性暴力問題特別報告官の勧告と、ゲイ・マクドゥーガル国連人権小委員会戦時組織的強姦、性奴隷制及びそれに類似した慣行に関する特別報告官の報告書、これ以外にも数次に亘って日本政府に法的責任を勧告していた国連諸機構の決議とILO基準適用委員会専門家委員会の報告書などを積極支持する。
 また、米国、欧州連合、オランダ、カナダ、台湾などの諸国の議会において採択された謝罪と法的賠償、歴史教科書への記録などを要求した決議書と2008年10月に採択された大韓民国国会における決議を積極支持する。

 特に2008年3月、日本の兵庫県宝塚市議会での、日本政府と国会における日本軍「慰安婦」問題の誠実な解決を要求する意見書の可決をはじめとし、東京都清瀬市議会、札幌市議会の決議採択を歓迎する。

 そして2009年にも続いた福岡市議会、大阪府箕面市、東京都三鷹市、東京都小金井市、京都府京田辺市議会で採択された「慰安婦問題に対する日本政府の誠実な対応」を要求する請願と意見書を歓迎する。

 それにもかかわらず被害者たちの要求と国際社会の要求を受け入れないでいる日本政府と日本の国会に深刻な憂慮を表明し、安養市議会は一日も早く日本政府が国際社会の勧告を履行し、日本軍「慰安婦」被害者たちの名誉と人権を回復させることを願い、次のように決議する。

 1、日本政府は、1930年の戦争から1945年の敗戦に至るまで我が国とアジア太平洋地域の少女や女性たちを連行し、日本軍の性奴隷にさせた非人道的な犯罪事実に対する公式認定と謝罪をし、歴史的で法的な責任を履行することを要求する。

 1、日本政府は、日本軍「慰安婦」被害者たちが一人でも多く生存しているうちに謝罪と賠償を実現できるよう、行政的・立法的制度を速やかに整えることを要求する。

 1、日本政府は、日本軍「慰安婦」に類似した犯罪の再発を防ぐために日本の歴史教科書に正しく記録し、現在と未来の世代に教育することを要求する。

 1、日本の国会は、日本軍「慰安婦」制度に対する真相究明と被害者に対する公式認定、法的賠償を実現させるための特別法を一日も早く制定することを要求する。

 1、所沢市議会は、安養市と相互善隣と親善を図っている友好都市として、日本国内の先導的な地方自治団体と歩調を合わせ、日本政府と日本の国会が上記諸要求を受容するように意見を集めてくれることを要求する。

 1、大韓民国政府は、これまで20年間、国連と米国、西欧、アジアなど世界を回り日本軍「慰安婦」問題解決のために努力している被害者と民間団体の努力を支援し、日本政府が公式謝罪、法的賠償及び歴史教科書への記録を履行するように外交的・行政的努力を尽くすことを要求する。

 このように安養市議会は、被害者及び市民と共に日本軍「慰安婦」問題が正しく解決され、被害者の名誉と人権が一日も早く回復されるよう、持続的な関心と努力を傾けることを決意し、日本軍「慰安婦」被害者たちが受けた犠牲と苦痛が後世代には繰り返されず、平和と人権が保障されるように記憶・教育することに力を尽くすことを決議する。

2010年9月16日
安養市議会

(翻訳:韓国挺身隊問題対策協議会)