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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

【島根県】島根県議会「慰安婦」意見書(2013.6.26可決)

日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書

 日本軍「慰安婦」問題は、女性の人権、人間の尊厳にかかる問題であり、その解決が急がれています。
 この問題について、日本政府は1993年「河野談話」によって「慰安婦」への旧日本軍の関与を認めて、歴史研究、歴史教育によってこの事実を次世代に引き継ぐと表明しました。

 その後、2007年7月には、アメリカ議会下院が「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」として、「謝罪」を求める決議を全会一致で採択したのをはじめ、オランダ、カナダ、フィリピン、韓国、EUなどにおいても同様の決議が採択されているところです。

 また、日本政府は、本年5月31日、国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会より、「公人による事実の否定、否定の繰り返しによって、再び被害者に心的外傷を与える意図に反論すること」を求める勧告を受けるなど、国連自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、ILO専門家委員会などの国連機関から、繰り返し「慰安婦」問題の解決を促す勧告を受けてきているところでもあります。

 このような中、日本政府がこの問題に誠実に対応することが、国際社会に対する我が国の責任であり、誠意ある対応となるものと信じます。そこで政府におかれては以下のことを求めます。

1 日本政府は「河野談話」を踏まえ、その内容を誠実に実行すること。
2 被害女性とされる方々が二次被害を被ることがないよう努め、その名誉と尊厳を守るべく、真摯な対応を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。

  平成25年6月26日

  島根県議会  

(提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 外務大臣
 内閣官房長官