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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

【福岡県】田川市議会「慰安婦」意見書(2009.12.22 可決)

日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書

 2007年にアメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会では、「慰安婦」問題の責任を認め公的に謝罪するよう日本政府に求める決議が採択されている。

 また、2008年にはフィリピン議会の下院外交委員会並びに韓国、台湾の議会でも採択され、国連などの国際的な人権擁護機関からも早期解決を求める勧告が出されるなど、国際社会は「慰安婦」問題を現在に通じる重大な人権侵害と認識し、日本政府が誠実に対応することを要請している。

 「慰安婦」問題に誠実に対応することは、戦争を遂行するために女性の性が利用されるという人権侵害が二度とないようにするという日本政府の世界への意思表示となる。そして、アジアの人々の戦争被害の傷を癒し、和解して平和的に共存していく道筋をつくることにもなる。

 被害者の訃報が相次ぐ中、被害者の存命中に納得できる解決が急がれる。

 このことから、田川市議会は、国会及び政府が下記事項について誠実な対応をされるよう強く要請する。

              記

1 被害者出席のもと、国会で公聴会を開くこと
2 「慰安婦」問題の責任を認めて、政府は公的に謝罪すること
3 「慰安婦」問題の解決のため、政府は被害者の名誉回復と損害賠償を行うこと
4 学校や社会の教育において「慰安婦」問題の歴史を教え、国民が歴史を継承できるようにすること

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

 平成21年12月22日
 福岡県田川市議会議長 高瀬 春美