【展示期間】 2006年12月16日(土)- 2007年5月27日(日)
東ティモールという国を知っていますか。インドネシアの支配をはねのけて、2002年5月に独立した新しい国です。東ティモールは、16世紀以来のポルトガル植民地支配、大戦中の日本軍占領、インドネシアによる侵略・併合(1975-1999)など、長い外国支配に苦しんできました。独立により外国支配は終わりました。しかし、過去は清算されず、外国の軍隊による住民への残虐行為はきちんと裁かれていません。中でも、日本軍による「慰安婦」制度や、インドネシア国軍による戦時強かん・性奴隷制などの女性に対する性暴力は、闇に葬られてきました。今、東ティモールでは、人びとに忘却を強いる指導者たちの圧力に抗して被害を受けた女性たちが証言を始めています。これは新しい国に〈正義〉という精神の支柱を打ち立てるための運動です。
どうか彼女たちに会いに来てください。
●「慰安婦」にされた女性たちの証言
女性国際戦犯法廷で初めて名乗り出た被害者
2006年には現地で初の「慰安婦」公聴会が実現
●日本軍占領時代の慰安所マップ
3年半の占領で、強制労働や女性の供出を強要
駐屯地ごとに慰安所を作り、将校には「現地妻」
●インドネシア軍による性暴力被害の実態
インドネシア軍による殺害、拷問、強かんは長い間処罰を免れてきた。今明かされるその実態
●性暴力と闘った女性たちの歩み
占領下でも人権侵害や性暴力の告発は行われた。女性たちの粘り強い闘いの歴史
●東ティモールの文化と歴史
大半がカトリック教徒で白檀とコーヒーが特産
公用語はテトゥン語とポルトガル語
●アボたちのタイスや日用品
被害者たちが織ったタイス、編んだカゴ、大事にしている道具や日用品など