会期:2013年7月6日(土)~2014年6月29(日)
1895年、日清戦争後に台湾を植民地にした日本は、半世紀もの間、人々を模範的な「日本」にするための同化政策と皇民化教育を進めました。日本が日中戦争から太平洋戦争に突入するなかで、台湾は日本軍にとって重要な「南進基地」となり、物資や人材を供給する“宝庫”になりました。「国民精神総動員」のキャンペーンのもと、男たちは兵士や軍属に動員され、女たちは騙されたり強制されてアジア各地の慰安所に連行されました。台湾島内では、原住民族の女性たちが警察などから日本軍のために働くように強いられ、駐屯地の施設で日本兵に強かんされる日々が続きました。
戦後も激動の時代を生き抜いた台湾の被害女性たちは、1990年代半ばに長い沈黙を破ります。そして日本政府を相手に裁判を闘い、支援者や仲間たちとともに自分自身を取り戻す活動に取り組んできました。
阿媽(アマー:台湾語でおばあさん)たちの顔に刻まれた深い皺、優しい笑顔は、尊厳の回復を求めて闘った阿媽の力強さを伝えています。
今回の特別展では、台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会と台北市婦女救援基金会の協力をいただきました。