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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

【3/17 特別展スペシャル・トーク】満州の引き揚げ体験を語り継ぐ

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特別展スペシャル・トーク
満州の引き揚げ体験を語り継ぐ
日 時:2018年3月17日 (土) 14:00~16:30(予定)
場 所:AVACOチャペル(wamと同じ建物の2階)
参加費:1000円
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ゲスト:澤地久枝さん(作家)
作家の澤地久枝さんは、満州からの引揚げ体験の本を2年前に出しました。『14歳〈フォーティーン〉満州開拓村からの帰還』(集英社新書)です。この本の書き出しは、「弟の孫が、十四歳になった。この男の子に、昔の日本の暮しについて、話してやりたいと思う。・・・戦争とはどういうことか知らせたい」と書かれています。
敗戦時に14歳だった澤地さんは、日本の勝利を信じて疑わない「軍国少女」でした。それが恥ずかしくて戦争体験を語れなかったと言いますが、その中には、家に押し入ってきた二人のソ連軍将校に強かんされそうになり、母の命がけの抵抗によって救われた体験もありました。しかしこの事件については、その後、母とも話すことはありませんでした。敗戦から日本に辿りつくまでの凄惨な2年間。澤地さんはあとがきに、「この“2年間”にわたしの「戦争」はあったと思う」と書いています。
ではなぜ澤地さんは、その体験を語り始めたのでしょうか。
今、澤地さんの提案によって、毎月3日、午後1時きっかり、全国いっせいに「アベ政治を許さない」ポスター(金子兜太さん揮毫)を掲げよう」という街頭行動が広がっています。ご自身、毎月3日には国会正門前で訴え続けているのです。
「日本が再び戦争を起こすのではないか」という危機感が高まっている現在、戦争体験を語っていこうと決意した経緯や、性暴力被害者が沈黙を強いられてきた背景なども含めて、澤地さんが語り継いでいこうと思う洗いざらいを話していただきます。
さわち・ひさえ:ノンフィクション作家。著書に『妻たちの二・二六事件』『火はわが胸中にあり』『記録ミッドウェー海戦』『滄海(うみ)よ眠れ』『昭和史のおんな』『私が生きた「昭和」』『道づれは好奇心』など多数。