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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

第1回 日本軍「慰安婦」博物館会議 宣言文

2017年4月1日(土)に開催した第1回日本軍「慰安婦」博物館会議で採択された宣言文です。


第1回 日本軍「慰安婦」博物館会議
宣言文

世界で初めての日本軍「慰安婦」博物館会議が、韓国、フィリピン、中国、台湾、米国からの参加を得て、加害国の日本で開催されました。
1991年8月14日に韓国の金学順さんが「慰安婦」被害者として名乗り出て、日本政府の責任を問い、長い沈黙の歴史が破られました。その後、次々と名乗り出た被害者の証言と歴史研究の発展により、日本軍が侵略・支配したアジア太平洋のほぼ全域に性奴隷制度を実施していた事実が明らかになりました。
この運動の中心には、いつも勇気をもって声を上げてきた被害女性たちがいました。私たちは、言葉にできないほどの性暴力被害に苦しみながらも、あたたかく強いサバイバーの女性たちから、人間の尊厳と勇気とは何かを学びました。
私たちは、日本政府がこの重大な女性の人権侵害に対して責任を果たすよう活動を続けてきましたが、日本政府は過去の歴史を書き換え、忘却しようしています。
このようななか、「慰安婦」被害の実態とその歴史を伝える博物館の役割は、次世代への平和・人権教育という目的だけではなく、被害女性の被害回復のためにも極めて重要になってきました。
1990年代後半から設立されてきた日本軍「慰安婦」博物館は、運営主体や規模は様々ですが、日本軍「慰安婦」として被害を受けた女性たちの記憶を継承していきます。そして、日本軍「慰安婦」博物館会議は、戦争のない、女性の人権が守られる平和な世界をつくるために、これからも連携して活動することを宣言します。

2017年4月1日
第1回 日本軍「慰安婦」博物館会議 参加者一同


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