日時:2015年8月14日(金) 13:00~18:00 ※終了後、キャンドルデモ
場所:日本教育会館(一ツ橋ホール、その他会議室)
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今年の夏は、アジア・太平洋戦争の終結、日本の敗戦、連合国側の勝利、そして植民地解放と朝鮮半島の分断から70年の節目となります。戦後の日本は、日本国憲法9条に象徴される平和主義の下、戦争へ荷担することなく侵略と植民地支配のファシズムの国家から、平和国家への歩みを進めようとしてきました。しかし、米国との関係を重視する中で、東アジア諸国との信頼醸成の国家的とりくみは十分と言えず、「慰安婦」問題などに象徴される加害の責任問題は解決に至っていません。その結果、河野談話や村山談話が存在するにも関わらず、侵略と植民地支配の歴史認識という基本的課題に対して、日中、日韓など国家間においても議論が止むことはありませんでした。
敗戦から70年にあたって、日本と東アジア諸国との間に横たわっている歴史的課題を乗り越えていこうと取り組んできた多くの市民、諸団体が、一堂に会して人権、教育、外交、安全保障などの問題について討議し、解決への道筋を提起します。
━━プログラム━━
■■■開会集会:13:00~14:30(3F・一ツ橋ホール)■■■
●基調報告 内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授)
●記念講演(1)「ドイツは過去とどう向き合ってきたか」
講師:ウタ・ゲルラント(ドイツ「記憶・責任・未来」財団 理事会アドバイザー)
→プロフィール:2001年から「記憶・責任・未来」財団でウクライナやポーランドの強制労働被害者への支払い責任者を担い、2008年から現職。1990年代からロシアやドイツでの過去の記憶や人権問題に関わり、同財団のほかに「ドイツ人権研究所」(パリ原則に基づく人権擁護機関)や「贖罪の証・平和奉仕団」(以前は良心的兵役拒否者を、現在は自由意志に基づく社会奉仕等を支援するキリスト教団体)の評議員を務めるなど、市民運動に深く関わる。ベルリン自由大学修士(東欧史、哲学、政治学)、1965年生まれ。
●記念講演(2)「アメリカの東アジア戦略と日韓関係」
講師:徐載晶(ソ・ジェジョン、国際基督教大学上級准教授)
→プロフィール:1960年生まれ。ソウル大学物理学科専攻、ペンシルベニア大学大学院博士(政治学)、ジョンス・ホプキンス大学国際大学院教授、同大学韓国学研究所所長。2015年から国際基督教大学に赴任。米国政府と軍産複合体の朝鮮半島での軍事戦略を分析対象としている国際政治学者。特に、2010年、天安艦隊の沈没事故の原因を北朝鮮の魚雷による攻撃と発表した韓国政府の報告書に対して、在米学者として論理的に反駁し、国内外にその問題の真相究明を訴えるきっかけを提供した実践的な知識人。
■■■課題別シンポ 14:45~16:30■■■
●●「加害者が『和解』を語れるのか~被害者が望む解決をめざして」
場所:8F・第一会議室 *3Fロビーでパネル展も開催
報告:
・梁澄子(日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表)
「朴裕河『帝国の慰安婦』批判」
・鵜飼哲(一橋大学教員)
「『和解』―ひとつの言葉の歴史」
・ウタ・ゲルラント(ドイツ「記憶・責任・未来」財団 理事会アドバイザー)
「ドイツ国防軍の『売春宿』―女性についてはほとんど誰も問わなかった―」
●●記憶の継承と教科書
場所:7F・707会議室
報告:
・俵義文(子どもと教科書全国ネット21事務局長)
「歴史をわい曲する教科書と2015年中学校教科書採択」
・吉田典裕(出版労連教科書対策部)
「安倍政権・文科省の更なる教科書検定制度改悪のねらい」
・ 金敏チョル(民族問題研究所責任研究員、太平洋戦争被害者補償推進協議会執行委員長)
「韓国における歴史わい曲教科書の問題」
・コーディネータ 齋藤 一晴(明治大学非常勤講師、日中韓共同歴史編纂委員会)
「記憶を継承する日中韓3国の共同歴史教材作製の取り組み」
DVD上映「報道特集 教科書採択 誰が決める?」
●●「積極的平和主義」で失うもの
場所:7F・中会議室
報告:
・高田健(WORLD PEACE NOW実行委員会)
・藤本泰成(フォーラム平和・人権・環境事務局長)
・谷山博史(日本ボランティアセンター)
・朴正恩(参与連帯協働事務処長)
●●オキナワ―そもそもの歴史から―
場所:8F第二会議室
報告
・新垣毅(琉球新報編集委員)
・洪基龍(済州軍事基地阻止と平和の島を実現するための汎道民対策委員会執行委員長)
■■■閉会集会 16:45~18:00 ―市民社会が作る平和― ■■■