2024年10月31日
日本軍「慰安婦」とは、慰安所と呼ばれた施設などで、日本軍将兵との性行為を強制された女性たちのことをいいます。現在公開されている公文書の中で一番古い慰安所に関する記述は1932年に上海にあった海軍慰安所についてのものです。陸軍も同じころに海軍に倣って慰安所を作りました。1932年の第一次上海事変の時に、上海で日本軍兵士による強かん事件が多発し、陸軍は日本兵の「性問題解決のため」に慰安所を作ったといいます。上海派遣軍の参謀副長と高級参謀が慰安所の設置を指示、「慰安婦」は長崎県知事に要請して集めました。
1931年の満州事変に始まり、1937年からの日中全面戦争、1941年からのアジア太平洋戦争を経て1945年の敗戦まで、足かけ15年にわたる戦争(15年戦争)で、占領した中国をはじめアジア太平洋の各地に、日本軍が日本軍専用の慰安所を作ったことが、被害者の証言、元日本軍兵士の証言、現地の住民の目撃証言、日本政府、日本軍、連合軍の公文書などから明らかになっています。
日本軍は駐屯するほとんどの地域に慰安所を作り、日本や当時日本の植民地だった朝鮮、台湾から女性たちを国内各地、中国、アジア・太平洋各地に送り出し、占領した各地で暮らす現地の女性たちも「慰安婦」にしていきました。