2024年10月6日
メディアなどでは「従軍慰安婦」という言葉が広く使われていますが、wamでは日本軍「慰安婦」または「慰安婦」という用語を使っています。一方、政治家や閣僚の中には「慰安婦はいたが、従軍慰安婦はいなかった」などと言う人がいます。どちらも「従軍」(軍に従って戦地に行くこと)をつけませんが、その理由はまったく異なります。
一部の政治家たちは、「慰安婦」は「公娼」で、慰安所は業者が勝手に作ったものだから軍とは関係がなく、日本軍による性暴力の被害者ではないと考えています。しかしwamでは、奴隷状態におかれた被害の実態を明確にするために、「自らすすんで軍に従った」という意味にもとれる「従軍慰安婦」は使いません。「従軍慰安婦」が戦後になって使われ始めた「造語」だということもあります。
さらに、「慰安」が「労をねぎらって楽しませる」という意味で、女性たちがこうむった被害の実態とはかけ離れており、そう呼ばれることを拒否する女性もいるため、国際社会ではより正確に実態を示す「日本軍性奴隷」がよく用いられます。これに同意しつつwamでは、「慰安婦」が当時の日本軍の文書にも使われていることから、「歴史用語」として、カッコをつけて「慰安婦」と表記しています。