世界は植民地主義の過去にどう向き合っているのか~「植民地責任」の射程~
日 時:2020年9月6日(日)15:00-17:00
ゲスト:永原陽子さん(京都大学教員)
参加費:800円
「戦時性暴力」と位置づけられる日本軍「慰安婦」制度ですが、朝鮮や台湾からの女性の動員は、日本の植民地支配と切り離すことはできません。「慰安婦」や徴用工の課題など、植民地主義の責任と戦争責任の両方がからむ東アジアの状況は、世界史的な脱植民地化の文脈ではどう見えてくるでしょうか?
東西冷戦終結後、英仏独などの旧帝国、あるいは「黒人奴隷制」に対する責任が問われる米国も、植民地主義の過去に向き合うことを求められてきました。2020年5月、白人警察官がまたもやアフリカ系の男性を殺害した事件以降、ブラック・ライブズ・マター(BLM、黒人の命は大切だ)運動は、人種主義、帝国主義、植民地主義の歴史を根底から問う大きなうねりとなっています。
植民地主義や奴隷制を支えてきたシステム、長い支配下での暴力をどう認め、どう責任を果たすのか―。『「植民地責任」論』から10年、この間に世界各地でおこっている植民地支配の過去をめぐる議論についてうかがいます。
ながはら・ようこ:東京外国語大学アジア・アフリ力言語文化研究所教授を経て、現在、京都大学大学院文学研究科教授。専門はナミビア・南アフリ力を中心とする南部アフリ力地域の歴史、脱植民地化の世界史的考察、特に植民地暴力とジェンダー化された権力との関係について研究している。編著書に『「植民地責任」論一脱植民地化の比較史』青木書店、2009年、『人々がつなぐ、世界史』ミネルヴァ書房、2019年ほか。
【参加方法】(申し込み先着100名様まで)
*Zoomの使い方に不安のある方は、「Zoom」「初心者」などの検索ワードで事前に操作方法をお調べください。パソコンやスマホをお持ちでない会員のみなさま、申し訳ありません。