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戦時性暴力、「慰安婦」問題の被害と加害を伝える日本初の資料館

【10.23】第18回特別展セミナー(3):近藤孝弘さん

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第18回特別展セミナー(3)
歴史教育と政治――
自国中心の歴史から脱却するために

日 時:2022 年10月23日(日) 15:00~17:30
お 話:近藤孝弘さん
参加費:1000 円
会 場:wam オープンスペース(定員25 名/予約制・先着順)
申込み:Googleフォームはこちら(会場参加のみ電話での申込みも可)

*オンラインは後日オンデマンド配信のみになります。
*新型コロナの感染状況によって、セミナー開催方法に変更の可能性があります。

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戦争がはじまると、自国・自民族の栄光を強調し、都合の悪い部分は無視する―。ロシアによるウクライナ侵攻に際しては、権力がいかに「歴史」を動員するのかを目の当たりにしました。日本も例外ではありません。国家の誇りに自らを同一化するよう「愛国心」を育み、外の「敵」に向けて結束力を高めて、戦争ができる国にする準備は着々と進められています。昨年の「慰安婦」の用語をはじめとした歴史教科書記述への圧力は、その一環と捉えられるでしょう。

近藤孝弘さんは、教育学者として、ドイツとオーストリアを主な対象に、国際歴史教科書対話や、歴史教育と政治教育の連関について研究してきました。「歴史なしで政治を、政治なしで歴史を理解することはできない」というドイツの歴史家の言葉に象徴されるように、過去に対する認識は、現在の社会意識を反映します。高校で「歴史総合」が始まったいま、政治教育の観点から歴史教育のあり方とその課題についてお話しいただきます。


こんどう・たかひろ:1963 年栃木県生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専門は歴史教育学、政治教育学、現代ドイツ社会論。著書に『政治教育の模索 オーストリアの経験から』(名古屋大学出版会、2018)、『ドイツの政治教育 成熟した民主社会への課題』(岩波書店、2005)、『歴史教育と教科書―ドイツ、オーストリア、そして日本』(岩波ブックレット、2001年)、『国際歴史教育対話』(中公新書、1998)、編著に『東アジアの歴史制作 日中韓対話と歴史認識』(明石書店、2008)など多数。